|
|||||||||
|
|||||||||
|
|||||||||
|
☆
|
|||||||||
| オールスター・キャスト 欣喜堂「和字書体三十六景」は 4 パッケージとなり、モノグラム(Monogram)では 「STAR 」という晴れがましい名称の段階にきました。まさに「オールスター・キャスト」ということになります。 ● 「継承」──Succession(サクセション) Succession(サクセション)とは、「継承」という意味です。札幌・北方書院の書籍から、福岡・九州タイムズ社の新聞までの日本各地で、金属活字版、木版のみならず碑刻や謄写版印刷もふくめたさまざまな複製技術によって、現在までめんめんと継承されている資料をあつめ、再生をこころみたのが「和字Succession9」です。 ※「 和字 Succession 9」の原資料・制作意図・制作経過などの詳細は『ヴィネット 14 号 和字──限りなき前進』(今田欣一著 2005年9月27日 朗文堂)に報告があります。 ●「伝統」── Tradition(トラディション) Tradition(トラディション)とは、「伝統」という意味です。Traditional(トラディショナル)は形容詞形です。写本(藤原定家筆)、古活字版(キリシタン版)、木版(井原西鶴、柳亭種彦の著作、明治期教科書)、金属活字版(築地活版、弘道軒、博文館)。それぞれの時代、それぞれの複製技術で再製された文字形象は、現代にも通じるものです。これらの「THE JAPANESE TRADITION」にたいして真摯に向き合い、再生をこころみたのが「和字Tradition9」です。 ※「和字 Traditional 9」の原資料・制作意図・制作経過などの詳細は『ヴィネット 11 号 和漢欧書体混植への提案』(今田欣一著、2003年12月12日、朗文堂)に報告があります。 ● 「大志」──Ambition(アンビション) Ambition(アンビション)とは「大志」という意味である。Ambitious(アンビシャス)は形容詞形です。わが国の活字書体の開拓にあたって、版下を描いた書家である、池原香穉、久永其頴、湯川梧窓をはじめ、研究者・企業家として大きな貢献をした、本居宣長、本木昌造、平野富二、吉川半七、江川次之進、青山安吉、津田伊三郎、寿岳文章らの「大志」をたたえて、この名称に「和字 Ambition 9 」を採用しました。 ● 「校訂」──Revision(リヴィジョン) Revision(リヴィジョン)とは「校訂」(書物の本文を照合、検討して、よりよい形に訂すこと)という意味です。とおく平安時代から室町時代の書写、桃山─江戸時代の木版の時代をへて、明治からはおもに金属活字組み版が見慣れた風景になっている和字書体の歴史のなかから、古典のたかみにあるよりすぐりの秀作を検討して、デジタル・タイプとして現代の文字組版システムに適合させたのが「和字Revision9」です。 ※「和字 Revision 9」の原資料・制作意図・制作経過などの詳細は『ヴィネット 5 号 挑戦的和字の復刻』(今田欣一著、2002年7月23日、朗文堂)に報告があります。 |
|||
| 漢字書体の開発ノート 漢字書体は、わが国においては、和字書体、欧字書体とあらかじめ組みあわせた日本語総合書体として販売することになります。現在、欣喜堂で販売しているのは「龍爪」「金陵」「蛍雪」の三書体です。開発中の「志安」をふくめた四書体の開発までの経緯をふりかえってみます。 欣喜堂・漢字書体の初登場は、拙著『Vignette05 挑戦的和字の復刻』(2002年、朗文堂)での、和字書体の組み見本のための試作でした。さらに『Vignette11和漢欧書体混植への提案』(2003年、朗文堂)で本格的な取り組みを開始しています。漢字書体もまた『Vignette』の企画からはじまったといってもいいでしょう。 ●龍爪 『Vignette05 挑戦的和字の復刻』では、「かもめ」の組み見本のために「成都」という仮称で制作しました(106-107ページ)。さらに『Vignette11 和漢欧書体混植への提案』では、宋代の四川刊本『周礼』との比較を掲載しています(18-19、24ページ)。 その後、商品化が決定し、名称を書体のイメージにあわせて「龍爪」としました。「かもめ」のほかに、黎明本様体に分類される「もとい」「さきがけ」をくわえた三書体を組みあわせた総合書体として、2008年7月に発売しました。 ●志安〔開発中〕 この書体の初登場は『Vignette11 和漢欧書体混植への提案』で、「建安」という仮称で制作しました。元代の建安刊本『分類補註李太白詩』との比較を掲載しています(20-21、24ページ)。 その後、名称を「志安」として開発をすすめていますが、その制作は困難をきわめており遅々としてはかどっていないというのが現状です。『Vignette11 和漢欧書体混植への提案』所収の「ばてれん」「げんろく」のほかに、明治時代の金属活字書体をベースにした「ひさなが」をくわえた三書体を組みあわせた総合書体としての発売を考えています。 ●金陵 『Vignette05 挑戦的和字の復刻』では、「あおい」の組み見本のために「金陵」という仮称で制作しました(87、88-89ページ)。さらに『Vignette11 和漢欧書体混植への提案』では、南京国子監本『南齊書』との比較を掲載しています(16-17、24ページ)。 その後、商品化が決定し、名称はそのまま「金陵」としました。「あおい」のほかに、明治本様体に分類される「きざはし」「さおとめ」をくわえた三書体を組みあわせた総合書体として、2004年7月に発売しました。 ●蛍雪 『Vignette05 挑戦的和字の復刻』では、「はなぶさ」の組み見本のために「杭州」という仮称で制作しました(124-125ページ)。さらに『Vignette11 和漢欧書体混植への提案』では、宋代の浙江刊本『姓解』との比較を掲載しています(18-19、24ページ)。 ところが仮称「杭州」では他社書体との差異が小さいなどの理由から商品化が見送られ、あらためて検討をした結果、清代の官刻本『全唐文』をベースにした「蛍雪」を制作することになりました。「はなぶさ」のほかに、「まどか」「さくらぎ」をくわえた三書体を組みあわせた総合書体として、2006年3月に発売しました。 ※『Vignette11 和漢欧書体混植への提案』に掲載された仮称「杭州」は名称を「西湖」として、「洛陽」とともに「漢字書体二十四史」に含んでいますので、いつの日にか商品化することがあるかもしれません。 ※『Vignette05 挑戦的和字の復刻』で試作していた仮称「大都」は、ベースになる資料を『集王聖教序碑』とした「聖世」に変更し、これを「漢字書体二十四史」に含んでいます。また仮称「御家」はベースになる資料を『御家千字文』とした「臨泉」として「漢字書体二十四史外伝」に含んでいます。 |
|||
| 往時の欧字
|
|||